おもちゃにサプリメント~「巣ごもり」初期段階と健康留意

これは「日用品需要の伸びが大きく、オフィスなどの閉鎖の影響を受けた店舗のマイナス分を補って余りあるから」と大手チェーンの幹部は解説する。

「日用品需要」は2月、まずはマスクやトイレットペーパーなどの駆け込み需要に表れた。ミニストップの売上増をけん引しており、同社では紙類など衛生用品に限れば前年同月比7割増だった。またローソンでは、生鮮品も扱うミニスーパー「ローソン100」に限れば既存店売上高が前年同月比0.2%増。内訳をみると、客数は2.3%減なのに客単価が2.5%増で、1人当たりの購買量が増えたことがうかがえる。

ローソン100
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続いて需要は在宅勤務や外出を控える「巣ごもり」に備えた、子供でも電子レンジなどで簡単に調理できる冷凍食品やカップめんなどが主流となっていく。ファミリーマートでは冷凍食品やチルド総菜のオリジナルブランド「お母さん食堂」シリーズやスープなどが前年実績を上回った。ローソンでは買い置き用の米や乾麺、パックご飯が増加した。

意外な売れ筋商品も生まれた。ローソンではトランプやUNO、折り紙、シャボン玉などの玩具系が35%の増加。大して売れていなかったグッズ類が、学校が休校になって自宅にこもる子供たちの遊び道具用に需要が急伸したとみられる。ビタミンサプリメントも1割増と、コロナ被害で健康に留意する人が増えたもようだ。