時間コントロールをもっとわかりやすく言うと、能動的、自発的に時間を使うことです。自分で決めたことを自分のペースで実行するわけですから、モチベーションが高まり、仕事が楽しくなって意識の良循環が生まれるのです。逆に、時間コントロールがうまくいかないと、やらされ感が出てモチベーションが低下し、悪循環に陥ってしまいます。

法則(9)、(10)
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法則(9)、(10)

さきほど「目標達成に重要なのは具体化と徹底だ」と言いましたが、もうひとつ重要なのが集中です。「集中するための自分なりの方法をもっている」という設問では、2000万円以上と500万円台で、予想通り、15ポイント近い大差がついています(法則9)が、より興味深いのは、「集中力が途切れたときは休憩を挟む」と「別の仕事や作業に移る」(法則11)を見比べた場合です。

年収が高い人も人間ですから集中力が途切れるのは当たり前です。途切れたら大部分が休憩するのですが、そうではなく、別の仕事に移る人が2000万円以上で若干多くなっています。ひとつの仕事に疲れたら、休むのではなくて、まったく別の仕事をすると気分転換になることを経験によって知っているのでしょう。私も執筆の仕事をたくさん抱えていますが、ひとつが煮詰まったら、別の原稿を書いたり、パソコンの前から離れて、資料や本を読んだりします。いい気分転換になりますし、煮詰まった原稿のアイデアがふと浮かんだりもするからです。

物事に集中できる時間帯、場所は人によって千差万別です。2000万円以上はそのことをよくわかっているようで、14.6ポイントもの差が出ています(法則10)。私は朝型人間で、毎朝7時半には会社に出勤し、そこから9時までの時間を、新聞を読んだり考えごとをしたり、その日にやらなければならない細々したことをできるだけ済ませるようにしています。午後1時台が一番弱いので、ルーティン仕事にあてています。頭を使う原稿書きの仕事は自宅で休みの日の午前中にやります。よく寝て、頭の疲れが取れていますから創造力が働くのです。

調査概要●ヤフーバリューインサイトの協力により、全国30歳以上60歳未満の男女、フルタイム勤務者という条件を満たす人を対象に、インターネットを通じて調査を行った。調査期間は2009年1月9~13日。個人年収500万円台500人(うち男性76.8%)、2000万円以上500人(同77.6%)より回答を得た。

(構成=荻野進介)