貯金もほとんどありませんでしたが、東京で最初に借りた部屋は、家賃20万円のタワーマンション。仕事はほとんどないのに、芸人仲間と毎日飲んだり、焼き肉や寿司屋に行ったり。大阪と変わらない生活をしていました。1度上げた生活レベルは、下げることがとても難しい。9カ月でお金がなくなりました。

金持ちは遺伝しませんが、「金遣い」は遺伝するなとつくづく思います。食事に行ったときに、一番高いものを頼むなど、お金の使い方は父親そっくりです。後輩におごるのも好きですが、お金がないので、消費者金融から借金しておごっていました。

家賃が払えなくなったボクは、部屋のグレードを下げていきます。月20万円のタワマンから、10万円、7万円。そして今も住んでいる家賃4万9000円のアパートに。

これがまたボロい。幽霊屋敷と間違えて、中学生が肝だめしに来たこともあります。壁も薄くて、隣人がガラガラと窓を開ける音が聞こえるんです。間取りは4.5畳。そのなかにキッチン、シャワールームとトイレがあるので、事実上ボクの専有面積は3畳。かつゴミ屋敷なので、本当に狭い!

一時は200万円あった月収も、現在は手取りで10万円。内訳は、吉本のギャラ2万円、薬局のアルバイトで5万円、その他日雇い5万円。借金返済に2万円を充てています。

振り返ってみれば、ボクは裕福だった時代が長かったです。それも自分の力じゃなくて、父親のお陰でした。親元から独立した当初は、自分の力のみでお金を稼いでいると思っていましたが、周囲の人がいて、やっとのこと。それに気づいたからといって、再び稼げるかといったら、そうではない。自分としては、ちゃんと食べられて、納得がいく生活ができればいいんですけどね。とはいえ今はやりたいことができて幸せです。

幼少期はゲームなど欲しい物は何でも買ってもらえましたが、そこから学んだのは「大事なのは、物じゃない」ということ。お金だけあっても、幸せにはなれません。

だからね、むちゃくちゃ高価な時計や車を買うよりも、クサい言い方ですけど、ボクは仲間と安いお酒を飲んで過ごす時間、そっちのほうがありがたいですね。

金持ちは遺伝しない。遺伝するのは「金遣い」だ

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(構成=プレジデント編集部 撮影=泉三郎 写真=平地勲)