そもそも現代人は過食気味。胃腸が疲れているときは、食事を抜いたり軽くしたりして休ませるというのは医学的な原則です。それに、ご飯や麺が中心のランチをがっつり食べると眠くなりますからね。大事な手術中に頭がぼうっとするようでは、医師として失格でしょう。どうしてもお腹が減ったときは、糖質を含まない食べ物をつまみます。コンビニのおつまみコーナーにある柿の種以外のもの、ナッツや小魚、チーズなどは向いています。
うどんよりも十割そば 果物も皮ごと食べる
それだけに、唯一の食事である夕食はじっくり味わっていただきます。メニューは「低糖質で完全栄養、かつ高ポリフェノール」と決めており、オメガ3の油と、塩分や化学調味料を減らした発酵食品を欠かしません。このルールを守れば、メタボの原因となる糖質、油(脂質)、塩分の3つを抑えることができます。
痩せるために、糖質の高いご飯やパン、麺をあきらめる人も多いようですが、私は主食を抜きません。ただし、白米でなく、より糖質の低い雑穀玄米を食べています。全粒ですので皮のなかにポリフェノール、ビタミン、ミネラル、食物繊維がしっかり含まれている。いわば「完全栄養」です。同様の考え方で、パンなら白パンでなく精製度の低い粉を使った黒パン、麺であればうどんより十割そばを選びます。
そうそう、果物も皮ごと食べれば完全栄養になりますよ。私は十分に熟した無農薬栽培のものなら、バナナも皮ごとぺろりと平らげます。ただ、果物に含まれる果糖は体脂肪になるなど、悪影響もあるので食べすぎには注意していますが。
油はサラダ油ではなく、エゴマ油、アマニ油を使います。どちらも血液中の脂質濃度を下げるオメガ3脂肪酸を含んでいます。味付けには塩や化学調味料のかわりに酢などの発酵調味料を愛用。サラダは市販のドレッシングなど使わず、酢とエゴマ油で野菜を揉めば、甘みと旨みのある最高の一品になりますよ。
髪がふさふさになる頭皮ケアの方法
若さを維持するためには体を鍛える必要がありますが、心拍数を上げすぎる激しい運動は心臓に負担をかけるので避けています。ジムにも通っていませんし、ジョギングもしていません。それでも筋肉が引き締まっているのは、ある簡単な方法でインナーマッスルを鍛えているからです。その方法とは「呼吸と姿勢に気をつけること」。
呼吸は腹式呼吸を心掛けます。姿勢は猫背にならないように。たとえば、立つときは「プールサイドのポーズ」を意識します。プールサイドで水着姿を写真に撮られるとしたら、どんなポーズをとりますか? 胸を張ってお腹を引っ込めるでしょう。あの姿勢を保つのです。歩くときは「スーパースター歩き」。あごをやや上げて胸を張り、歩幅を広げて歩きます。いすに座るときも深く腰をかける「はめ込み座り」をしています。
プールサイドの立ち方
水着姿を写真に撮られるシーンをイメージし、胸を張ってお腹を引っ込める。
スーパースター歩き
歩くときにはあごをやや上げ気味にし、胸を張ってできるかぎり大きな歩幅で進む。
はめ込み座り
背もたれと座面の角にお尻を深くはめ込み、背もたれに沿うように背筋を伸ばす。