ワールドツアーでVIP待遇
できれば生でそのパンツを観たい! そう思っていたのですが、アメリカやヨーロッパにまで行ってライブを観ることはできません。アジアツアーが開催されるのを祈っていたところ、なんとアジアツアーも決定。めでたく日本でその勇姿を観ることができるのです。
チケット発売日、必死になって私はチケットを買いました。5万円(!)もするスタンド席。パンツをタダで渡し、5万円も出費して、私は一体何をやってるんでしょうか……。
そんな日本公演の前日、アシスタントの彼女から電話がありました。「招待券は届きましたか?」「え? 届いてないですよ」「本当ですか! じゃあ私が今すぐ手配します! 当日は関係者受付に行ってください。何席必要ですか?」
今日の明日ですから、都合のつく人なんていません。私は娘と2人分の席をお願いしました。
翌日、案内された席は完全にVIP席。ダンサーの家族など関係者しか入れないラウンジには、美味しそうな食べ物、飲み物が山ほどあったので、私は食って、飲んで、ベロベロになりました(笑)。
席に戻ると、アシスタントの彼女が私たちを探していました。彼女は開口一番「野木さん、このステージの下のバックステージを案内するので今から行きましょう!」。
パンツをはさんでマドンナと対面
私と娘はマドンナやダンサーの控室を案内されました。こんなこと、一生に何度も経験できることではありません。満員のスーパーアリーナのステージの下に行くとスタンドからは「誰あれ?」って感じでじろじろ見られてました。
優越感に浸って通路を歩いていると、バックダンサーの衣装とともに甲冑パンツが干してあるではありませんか! 私は絶対に公開しないことを条件に、記念に写真を撮らせてもらいました。
そして、予想だにしていなかったことが起こりました。次の日、包帯パンツがきっかけで仲良くさせていただいている世界的シェフのNOBU(松久信幸) さんから電話。「今日、『NOBU トーキョー』にマドンナの予約が入ったよ。紹介できるかもしれないからおいで」マジですか!? ミラクルです! そりゃあ行きますよ!
コンサートで甲冑パンツを穿いて踊るダンサーをしっかり確認し、存分に堪能した翌日、予約の時間に「NOBU トーキョー」で待機。しかし、待てど暮らせどマドンナは来ません。待つこと1時間半。それでも来ないので「帰ります」と諦めてタクシーで帰途についたのですが、家に到着する直前に電話が鳴りました。
「来たよ!」
私はタクシーをそのままUターンさせ、「NOBU トーキョー」に戻りました。