・キャリアのWi‐Fiを利用する

au、NTTドコモ、ソフトバンクはそれぞれ、キャリアのユーザー向けに無料でWi‐Fiを提供している。今回の障害でも、ソフトバンクのWi‐Fiサービスが利用できた場所もあるそうだ。キャリアWi‐Fiはほとんどのスポットで通信品質がよいが、混雑している時間や場所では遅くなる。とはいえ、セキュリティ面で安心なのでオススメだ。

・ネットワーク回線を2つ以上持つ

あるキャリアに通信障害が起きても、他の回線があれば何とかなる。お金が掛かると不安な人もいるだろうが、格安SIMを最低価格のプランで契約すれば月に数百円の出費で済む。例えばnuroモバイルは月額300円からのプランを用意している。電話をよく利用する人なら、通話付きSIMにすればOKだ。

ただし、メイン回線とサブ回線は異なるネットワークを使うものを選んでおきたい。今回のケースでいうと、メイン回線がソフトバンクなら、サブ回線がY!mobileではどちらの回線にも障害が及んでいるため意味がない。例えば、メイン回線がソフトバンクなら、サブ回線はauのネットワークを使う格安SIM会社と契約を選んでおくと安心だ。

利用するスマホは、今まで使っていた古いスマホでもいいし、中古スマホショップなどでお手頃な価格の端末を購入してもよい。格安SIM会社でもスマホとセットのプランを出しているので、手軽に用意したい人はそれでもいいだろう。

自衛策で通信障害への備えを

今回の通信障害を「4時間半も!」と感じたか、「たった4時間半」と感じたかは、その人の利用頻度や目的によって異なるだろう。ただ、いつでもモバイルネットワークが使えるようになった今、当たり前につながることができないだけで不安感にさいなまれるのも確かだ。上記の自衛策を取り、万が一に備えていただきたい。

鈴木 朋子(すずき・ともこ)
ITライター/スマホ安全アドバイザー
メーカー系システムインテグレーターのSEを経て、フリーのITライターに。SNSなどスマートフォンを主軸にしたIT関連記事を多く手がける。10代が生み出すデジタルカルチャーを追い続けている。著作は『親子で学ぶ スマホとネットを安心に使う本』『今すぐ使えるかんたん文庫 LINE & Facebook & Twitter 基本&活用ワザ』(技術評論社)など多数。http://tomoko.chu.jp/
(写真=iStock.com)
【関連記事】
ソフトバンク株が期待外れだった根本原因
情報・通信421社「平均年収ランキング」
よくわかるスマホ通信料バカ高のカラクリ
日本がファーウェイを締め出す本当の理由
富裕層は「スマホ」と「コーヒー」に目もくれない