高年収でもカツカツの人と、低年収でもリッチな人。大きな差がつく理由は、「節約知識」の違いかもしれません。今回、4つのテーマごとに「裏ワザ」をご紹介します。第1回は「日用品代・光熱費」についてです――。(全4回)

※本稿は、「プレジデント」(2018年8月13日号)の掲載記事を再編集したものです。

設備と生活習慣を再確認すべし!

生きていれば必ず払い続けなければならない光熱費。支払いが避けられないものだからといって放置し、惰性で支払い続けるのは愚の骨頂。付き合い続けるものだからこそ、料金を見直すことで大きな得となり、未来の自分を助けることになります。

写真=iStock.com/Rawpixel

光熱費を節約する方法には、「使用する設備」を替える方法と使用時の習慣を工夫する方法の2つがあります。

ご家庭の身の回りの電化製品を見直してみましょう。

まず、自宅の照明の電球を白熱電球からより消費電力の少ないLED電球に替えることで、電球ひとつあたり2000円以上電気代を節約することができます。電球の寿命も一般に白熱電球(長寿命タイプ)が4000時間、LED電球は4万時間超といわれ10倍の違いがあります。交換の手間や買い替え費用を考えてもLED電球には十分な利があるといえます。

また、自宅のトイレも最新式の節水型便座に替えることで、水道代を抑えることができます。たかがトイレ1回と考えてしまいがちですが、一般的なトイレでは1回水を流すごとに、12リットルもの水が使われています。3人家族が朝・夕・夜とそれぞれ使用した場合、3人×3回の9回分。12リットル×9回で108リットルもの水が使用されています。

一方、最新の節水型と呼ばれるトイレでは、1回あたりの水量が3.8リットル程度に抑えることができ、家族全体でもたった34.2リットルと約70%もの節水効果があります。

日々の家計のやりくりに必死で、家電の買い替えは難しいという場合でも、毎日の生活習慣を改めることで、光熱費は抑えられます。

例えば、エアコンの使用時に、扇風機を併用することで、部屋の中の冷気の循環が増し、エアコンの利用時間を抑えることができます。また、最新の扇風機は1時間あたりの電気代がたったの0.05円から0.5円ほど。気温の低い日には扇風機だけで過ごすことも重要です。

また、毎日の洗濯・乾燥に費やす電気代も洗濯機のタイマー機能を活用することで抑えられます。電気代は料金プランごとに安い時間帯と高い時間帯が設けられています。各家庭の電気代の安い時間帯にタイマーを設定し、日々の洗濯・乾燥を行うようにしましょう。

ガス代も、浴槽のふたをこまめに閉めたり、シャワーの利用時間を1分短縮する、追い焚きの回数を1回減らすなどの工夫により年間5000円程度の節約が可能です。