カーナビ履歴に「不倫相手の女」の自宅住所を残すバカ夫
この5年で生活スタイルは一変しました。いまや誰もが、スマートフォンを持ち、SNSを利用しているはずです。それは不倫も同じです。不倫相手とのやり取りは、SNSに保存されるようになり、それは動かぬ証拠となります。そんな「SNS不倫」について8つの相談実例を、前編につづいてご紹介しましょう。
【“SNS不倫”5:略奪愛願望の女性が繰り出したフェイスブック・テロ】
比嘉香苗(仮名・42歳)さんと夫(38歳)の間には中学生の娘がいます。そんな娘が多感な思春期の折も折、夫の不倫が発覚しました。こっそり夫のスマホを覗くと、女性とLINEでやりとりしていたのです。その文面を見ると、夫の不倫相手は危険極まりない女性であるように思われました。あまりにも略奪愛の願望が強く、それを実現するためには何でもする。そんな雰囲気が漂っていたのです。
この女性は、香苗さんが夫と離婚しないことに業を煮やしたのか。フェイスブックを使って嫌がらせを始めました。標的になったのは、娘でした。
娘のフェイスブックのアカウントを調べ、ある日、友達申請をしてきたのです。もちろん娘はその女性を知らなかったのですが、ITリテラシーがなかったからか、何気なく友達申請を承諾してしまったようです。その後、女性は娘が投稿した写真に「いいね!」を押すなどして仲良くなった後、こんなメッセージを送り付けてきたのです。
「パパと付き合ってるの。パパはママと離婚して私と一緒になるの」
香苗さん本人ならともかく娘を巻き込み、傷つけ、攻撃してくるのは卑劣としか言いようがありません。怒りが頂点に達した香苗さんはある日、夫と女性がデートしている現場に怒鳴り込みました。「何やっているのよ!」。2人は言い争いから、胸ぐらをつかみ合うことになり、警察を呼ぶ事態になりました。
これで女性の行動も少しはおとなしくなるかと思いきや、警察署から自宅に戻ってきた香苗さんがフェイスブックを開くと、女性が香苗さんのページにこんな書き込みをしていたのです。
「今どんな気持ち?」
フェイスブックの近況アップデートの入力欄には、「今どんな気持ち?」と投稿をうながすメッセージが表示されています。同じフレーズを書き込むことで、香苗さんを挑発する意図があったのでしょう。
香苗さんは女性の存在が心底恐ろしくなり、娘とともに実家に戻りました。離婚を考えていますが、まだ決断をできずにいます。しばらくは女性の「フェイスブック・テロ」にビクビクと怯える日々を送ることになりそうです。
【“SNS不倫”6:「メールも電話もしない」と誓い、裏切った夫】
夫(42歳)の不倫が発覚した金城里子さん(仮名・38歳)は、ひとり息子(6歳)のために離婚を思いとどまっていました。夫は謝罪し、「メールもしない。電話もしない」と約束したので、それを信じることにしたのです。
しかし、不倫発覚から1カ月後。夫は不倫相手と復縁していたことが明らかになったのです。夫の車のカーナビをチェックしたところ、目的地が見知らぬ人家に設定されており、問い詰めると「不倫相手の家」だと認めました。
そして夫はこう言い放って、開き直ったそうです。
「電話もメールもしていない。約束は守ったじゃないか!」
里子さんは一瞬、夫が何を言っているのかわからなかったのですが、夫のスマホを取り上げてチェックすると、カラクリにすぐ気付いたそうです。確かに、夫は不倫相手に電話もメールもしていませんでした。しかし、フェイスブックやLINEでやりとりを続けていたのです。まるで「子供だまし」のような手口に里子さんはあきれ返り、離婚を決断しました。