さて、OW64です。マンダラチャートとも呼ばれるこのワークシートは、4観点の目標を自身(または自身を含めた集団)の指針とし、自らの思考と行動の動機づけをしていくものです。ここではほかのツールは省いて、OW64のつくり方のみを説明しましょう。

マンダラの構成に大切な「時計回り」

OW64は、8×8=64のマスに、目標と行動目標を書き込んでいきます。図は、ある外食チェーンの店長たちによるOW64です。

まず、シートの中心に、あなた(またはあなたを含む集団)が、なしえたい目標をひとつ書きます(図中1)。

次に、その真上のマスから時計回りに、目標の実現に必要な要素を8つのマスに書き込みます(図中2)。これは真言密教においてマンダラを構成する際の、大切な回り方です(後述)。この8マスの要素を「基礎思考」と呼びます。基礎思考で好ましいのは、先に述べた4観点の目標がバランスよくちりばめられていることです。加えて、考え出すときは8つだけで済ませず、10個、12個と余分に考えて、その中から重要度の高いものを選び、優先順位をつけて8マスに落とし込むことです。

次にこの8つの要素を、放射状に伸ばした先の9マスの中心に写し、その達成のために行う行動目標を、同様に時計回りに残りの8マスに書き込んでいきます(図中3)。

この8×8=64の行動目標を「実践思考」といいます。実践思考とは、その言葉を聞くと行動やその場面がイメージできる表現で、数値目標や期日を加えるなど、できるだけ具体的な行動目標にすることが肝心です。