人気企業ランキングでもメガバンクの凋落

こうした凋落ぶりを見限るように、多くの調査で学生のメガバンクへの人気はガタ落ちした。一例に19年卒を対象にした日本経済新聞社とマイナビによる就職希望企業調査を挙げると、文系のランキング上位10社から3メガバンクがすべて消えた。前年に4位に着けた三菱UFJ銀行、6位だった三井住友銀行、8位のみずほFGがそれぞれ11位、19位、26位と急落し、常に人気上位の常連だったメガバンクの地位は一気に崩れてしまった。

半面、メガバンク側の採用ニーズもフィンテックへの対応加速などもあり、様変わりした。メガバンクに限らず生損保大手も含め金融界全体は手薄だったデジタル人材を獲得する方向にシフトしており、19年の新卒採用でデジタル専門の採用枠を新増設する動きが目立つ。これまでならメガバンクは幹部候補となるいわゆるゼネラリストを大量に採用してきた。学生側、特に文系男子にとって安定した就職先として人気は不動だった。

メガバンクがいま着手しようとしている構造転換と業務革新は、学生側にも意識変革を迫る。米欧の中央銀行と異なり、日銀による異次元金融緩和策は「出口」が実質的に封印されたも同然で、「基礎的な収益力の強化に課題が残る」(坂井辰史・みずほFG社長)メガバンクは身を切るダイエットによって事業モデルを転換し、苦境を乗り切るよりない。