天才脳科学者の茂木健一郎氏と、人気ドクター桑原斉氏。高校と大学の同窓でもある2人が、熱く語り尽くす。
「小学校入学初日から椅子に座っていられなかった」
【茂木】昨今メディアでも「発達障害」の言葉をよく見かけるようになりました。今日は、能力の凹凸やこだわりの強さなどの発達障害ならではの特性が、人間の創造性に影響を与えることはあるのか、社会とどう折り合いをつけるのかといったことを解き明かしたい。
【桑原】壮大なテーマですね。エピソードを中心にお話ししますが、よろしくお願いします。
【茂木】最初からぶちまけてしまいますが、僕は「発達障害」という言葉自体に違和感を抱いている人間です。もちろん研究の重要性は理解していますし、実際に困っている人を診察されている先生のような方は非常に尊敬しています。ただ、診断される側のマインドが問題で、例えばわが子に診断が下ったとき、必要以上にパニックになり、将来を悲観してしまう親御さんも多いですよね。まるで烙印を押されたかのように落ち込む人がいて、でもそもそも「自閉スペクトラム症(ASD)」という言葉からもわかるように、本来人間の特性は「スペクトラム(連続体)」であり、「正常」と「障害」の明確な線引きなどできないはずですよね。
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