背景の異なる社員を結び、多様性を力に

こうした環境づくりの先頭に立っているのが小林泰子さんだ。外資系IT企業から転職し、現在は主に新製品の販売先拡大を担う営業部門の長を務める。同時に、社内のダイバーシティ&インクルージョンも担当。通常業務と兼任のいわばボランティアだが、社内の多様性を推進する必要を感じて引き受けた。

ソリューションビジネス本部 本部長(ダイバーシティ&インクルージョン担当) 小林泰子さん

「私の部署は特に中途採用者が多く、社歴の長い社員といかにスムーズに協業していくかが課題。そうした人同士が互いに違いを認め合い、仕事に生かし合っていけるような風土をつくりたかったんです」

ヴイエムウェアには、彼女を含めて中途採用者が多い。大部分は他社のカルチャーを身につけた状態で入社してくるため、考え方や価値観が大きく違うこともしばしば。小林さんは、こうした違いを会社の成長に生かすことこそ真のダイバーシティではないかと考えるようになった。

そこで、背景の異なる社員同士を結びつけるため、働きやすい環境をつくってより多様な人材を確保するため、3つの施策を実践する。

▼小林さんの「3つの施策」
1.Face of VMware K.K.(フェイス・オブ・ヴイエムウェア)
各社員のプロフィール資料を社内で配布し、中途採用者と既存社員の協業のきっかけに。
2.PechaKucha(ぺちゃくちゃ)
他の社員の前で自分を紹介するプレゼンイベントを開催。会長や社長の出演回は大盛況!
3.Work style Innovation(ワークスタイル・イノベーション)
社員が堂々と活用できるよう、「どこで仕事してもよい」という制度を各部署で明文化。