2008年、09年、「婚活」は流行語大賞に連続ノミネート! 提唱者としては嬉しい限りなのだが、婚活ブームなのに結婚はたいして増えていない。なぜなら明日婚活を始めてもクロージングまでに2年ぐらいはかかるし、この不況なのだから。
しかしこの不況にもかかわらず、結婚の総費用(結納・婚約~新婚旅行までにかかった費用総額)は平均12.7万円アップで433万円という事実が「ゼクシィ結婚トレンド調査2009年」によって明らかになった。
挙式、披露宴・披露パーティの招待客1人あたりの単価は5.1万円。実は結婚ブームで恩恵を受けたのは婚活業界よりもブライダル業界という話もあるぐらいだ。その秘密は……。
「結婚式のゲスト1人あたりの単価が上がる瞬間は、親と一緒に試食をするときなんです」
ゼクシィ編集部で、そんな最近のブライダル事情をヒアリングしてびっくり。若いカップルは給料も低く、結婚資金もたまらない。
そこで出てくるのは団塊世代の親のポケット。親、親族から結婚費用の援助を受けているのは78%で、援助総額平均は198万円。これから結婚する子供を抱えたプレジデント世代には頭の痛い数字だ。そして最近の親はお金も出すが口も出すし、顔も出す。
「ウエディングケーキのカットも、新郎新婦だけでなく親御さんも一緒というのが流行っています」
主役は新郎新婦だけではなく両家の親も……ということなのだ。3人子供がいても1人しか結婚しないかもしれない結婚難時代。唯一のチャンスかもと思えば気合の入り方も違う。お財布の紐も緩む。結婚できない人が増え、結婚が稀少になればなるほど、価値も増すわけで、ブライダルは結婚難特需を迎えているのかもしれない。