習慣3 朝10分間の掃除を日課とし、整った心で家を出る
30分早起きすることにより、自由に使える朝の時間ができます。どのようにして過ごしますか。「朝10分間の掃除を日課とし、整った心で家を出る」ことを3つ目の習慣にしましょう。
会社や学校に行く前に、掃除なんてしていられない。そう考える人も少なくないでしょうが、毎日、場所を決めればいいのです。月曜日はキッチンまわり、火曜日はトイレと玄関……というようにローテーションを組めば、掃除にかける時間は1日10分ですみますし、週末にまとめて掃除をする必要もなくなります。
掃除をするということは、単に部屋を片づけ、きれいにすることにとどまりません。禅では、部屋の塵を払うことは心の塵を払うこと、廊下や床を磨くことは心を磨くこと、と考えます。掃除は坐禅にも匹敵する修行なのです。
きれいな心でいれば、心の目にも曇はありません。曇りのない心眼なら、そのとき、その状況のなかで、相手とどのくらいの距離をとるのが適切かを計ることができます。つまり人間関係でイライラすることが自然と減っていくことでしょう。
習慣4 感謝と尊敬の念をもって合掌する
4つ目の習慣は、「感謝と尊敬の念をもって合掌する」ことです。合掌には、右手は相手の心、左手は自分の心で、それを合わせることは相手と心を一つにすること、という意味があります。仏壇の前での合掌は、ご先祖様と心を一つにして、いま命をいただいていること、今日も無事に朝を迎えられたことを感謝する所作なのです。
毎朝、ご先祖様に感謝することは、人に対して感謝することにもつながっていきます。仕事のご縁をいただいてありがたい。友人でいてくれてありがたい。そんなふうに思えるようになれば、あなたの心は盤石です。
習慣5 心を込めた直筆の手紙を書く
現代において、いくらメールが使いやすくて便利だからといって、大事なお願いごとや深く反省したことへの謝罪をメールでするのは、あきらかに礼を失します。心の機微はメールでは伝わりません。5つ目の習慣は、「心を込めた直筆の手紙を書く」ことです。
大事なことを伝えたいときには、直筆で手紙をしたためましょう。どうしたら思いが伝わるかを考え抜き、言葉を選び、さらに推敲する。このように時間も労力もかけることで、文面に思いがこもるのです。
ここいちばんというときに、心を伝えてくれるのは手紙です。その力を今一度見直してみてはいかがでしょうか。