呼吸法を見直せば、人生は変わる
ヨガでは呼吸法を大切にするのが基本ですし、昔から緊張を解くのに深呼吸をしろといわれています。普段の呼吸は、「これから息を吸おう」などと意識せず、潜在意識で行っています。しかし、血圧や脈などとは違い、呼吸は深呼吸したり少しずつ息を吐くなど、意識的に変えられます。この場合の呼吸は、潜在意識から遠ざかっています。
このように呼吸は、意識と潜在意識の両方にまたがっており、意識的に呼吸を変えることで、潜在意識を変えていくことができるわけです。本来の自然な呼吸を取り戻し、呼吸を整えれば、潜在意識に伝わりメンタルも整います。これが「リズム呼吸」です。
▼1日2~3分を1カ月続ければ緊張はコントロールできる
「深呼吸してください」といわれると多くの人は、まず大きく吸ってしまいますが、吐いてから吸ったほうが、楽に深呼吸できます。呼吸のリズムを身につけるには、吐くのは口・鼻どちらでもかまいませんが、吸うのは鼻から吸い、おなかに入れる腹式呼吸をします。鼻から吸う時間は、吐く時間の半分から同じ長さを目安にして、どの程度が気持ちいいか探ってみます。それがあなたに合った呼吸のリズムです。
リズム呼吸で、緊張をコントロールしてみましょう。自信がなかったり、クヨクヨするときは意識過剰で、潜在意識にマイナスのエネルギーが働いています。緊張感があるからこそ、大きな仕事をやり遂げられるし、危険から身を守ることができます。とはいえ、マイナスのメンタルに支配されているときは、緊張感に振り回されないよう、緊張を自分でコントロールすることが必要です。緊張をコントロールするには、自分で最大限の緊張をつくりだせば、自分で引っ込めることもできます。
まず、息を深く吐きます。次に強い緊張状態をつくって、息を吸います。息を吸う音が隣の人に聞こえるくらいを目指します。その自分でつくりだした最大限の緊張を、息を吐きながら、少しずつゆっくり意識して解いていきます。これを数回、1日2~3分、1カ月も続ければ緊張はコントロールできるようになります。
▼「暗示」効果があるリズム呼吸の手順
1:頭の中でカウントしながら、口または鼻から息を吐ききる(例:5秒)
2:息を吐いた時間の半分~同じくらいの長さで鼻からたっぷり息を吸う(例:3秒)
3:(1)と(2)を繰り返し、自分にとって楽なリズムで深い呼吸を繰り返す