困った行動は冷静に対処

一方、子どもが困った行動を取ったときにはしかるのではなく、冷静に何がいけなかったのかを説明し、子どもに理解させます。

『発達障がいの「子どもの気持ち」に寄り添う育て方』69ページより

なぜなら、発達障がいの子どもは言葉で「○○しちゃダメでしょ!」としかられても、何が具体的にダメなのかを想像できないからです。なので、また同じ間違いを繰り返します。

たとえば、子どもが友達の髪の毛を突然引っ張ったり、腕を噛んだりしたときには、次のような対応をとりましょう。

(1)親はとっさに「そんなことしちゃダメでしょっ!!」としからず、まずは冷静になって、別室に子どもを連れて行き、興奮している状態を落ち着かせる
(2)その後、子どもが落ち着いてきたら、どうして友達に乱暴な行動を取ったのかを聞く。もし、子どもがうまく話しにくそうだったら、喜怒哀楽が書いてあるイラストや写真のカードを使って、子どもの感情を引き出す
(3)話を聞いた上で、子どもの気持ちに共感する
(4)また喜怒哀楽カードを使って、「友達の髪の毛を引っ張ったり、腕を噛んだら、相手は痛いよね。わかるよね?」と子どもの意志を確認する
(5)「悪いことしたと思ったら、謝ろうね」と教える

このように、子どもが困った行動を取ったときには、しかるのではなく、順を追って具体的に説明していくと、伝わりやすいです。また、子どもが言葉だけでは理解しにくいようだったら、先ほどの例のように、喜怒哀楽が書いてあるイラストなどを使うと、子どもに伝わりやすいです。

一方、子どもが理解して、正しい行動を取ったときには、すぐにほめてあげましょう。