【金子】私のワケありネタは、日高屋です。どんな飲食店にも集客商品と収益商品がありますが、日高屋の場合、中華そばとビールが原価率の高い集客商品だといわれています。

【藤川】居酒屋の生ビールの原価は中ジョッキで200円程度、最も原価率が低いのが酎ハイ、サワーの類で原価は10~20円と聞きました。酎ハイやハイボールのように、薄めて売るものは原価率が極端に低いんですよね。

【金子】おっしゃる通りです。日高屋の場合、食べ物で原価率が低いのが餃子。飲み物ではウーロンハイとレモンサワーといわれております。つまり日高屋では中華そばにビールを飲んで、きっぱりと帰るのがCP的には最も正しい行為。餃子にウーロンハイでだらだら粘るのは、愚の骨頂ということになります。日高屋ボロ儲けの原動力は、実は、酎ハイにあったというわけです。

ちなみに、ファミレスのドリンクバーの原価は1杯5~6円といわれています。しかも、問屋と原液の契約を結ぶ際、客が飲めば飲むほど仕入れ値を引き下げる契約をしているそうです。つまり、外食産業の収益源は、ほとんどが“薄める液体”というわけです。

【森永】回転寿司で和え物軍艦巻き系を食べるのも愚かだよね。コーンとかカニかまのサラダを巻いてあるやつ。あれが最も原価率が低いらしいね。

【金子】私は魚がし日本一の麹町店にしか参りません。ここは回転しておりませんが、ネタの鮮度がいい。回転寿司で最も原価率が高いのはやはりマグロ系のようです。マグロばっかり食われると、お店は相当辛いそうです。

【藤川】タンパク質比率から考えても、回転寿司のサラダ巻き系はCPが悪いですね。先日、美登利寿司の梅ヶ丘本店に行ったのですが、たらふく飲んで食べて、2人で7000円でした。美登利寿司のCPは高いですよ。一説では、原価率が50%近いとか。完全な薄利多売。行列が嫌いじゃない人には、おすすめです。