意外や早々に終わっていたアベノミクスの“宴”
こうした企業の好調さは、雇用の改善に結び付いた。失業率は低下し、有効求人倍率は上昇、景況感の良さに支えられた企業の人手不足が鮮明になった。
しかし、アベノミクス政策は“曲がり角”を迎え、その効果が薄れていることは明らかだ。その効果をもっとも象徴的に表した為替と株価は、2015年をピークに反転した。
さらに冷静に見れば、アベノミクスという宴は意外なほど早々と終焉を迎えていたことがわかる。実質GDP(国内総生産)成長率は、株価や為替のように“笛吹けども踊らず”、ひたすら低下していった。アベノミクスは経済成長をもたらしていないという結果が白日の下に晒されている。