7割の的中率を高いと評価するか、それとも

会員は地震予測情報を得ることで、あらかじめ被災したときの準備ができる。仕事や学校を休むことは難しいかもしれないが、外出時は地下鉄の利用を避けたり、燃えにくい服装で出かけたりするなどといったことが可能になる。

「家庭では防災グッズの中身を確認したり、飲料水を多めに用意したり、家具が固定されているか再チェックしたり、家族の連絡網を再確認したりすることなどができる。これだけでも大きな減災につながる」と早川氏は説明する。

テンダは現在、個人会員を募っているが、今後は法人会員も集めていきたいという。企業にとっても地震予測情報は重要である。従業員の身の安全を確保するだけでなく、BCP(事業継続計画)を行う上でも欠かせないものとなるからだ。

「法人ユーザーの場合、例えば安否確認システムと連動させるなどといったことも考えられる。地震予測情報が様々なサービスのオプションとして利用されれば、災害リスクマネジメントの質が向上していくはずだ」。早川地震電磁気研究所 主席研究員の浅野智計氏はこう話す。将来的には法人会員から会費を集め、個人会員には無料で情報を提供することも検討しているという。地震予知には多くの費用がかかる。予知するアンテナがユーザーを増やすことができれば、研究を進めるための大きな追い風となるに違いない。

早川氏らの研究の成果によって、地震は予知できないという常識は大きく覆されつつある。だが、これまでの地震予知の的中率が約7割ということは、逆に言うと約3割は“ハズレ”ということでもある。

「自然現象を100%的中させることは困難であり、その点を理解してサービスを利用してほしい。もちろん、的中率を上げるための努力は引き続き行っていく」と早川氏は言う。

7割の的中率を高いと評価するか、それとも低いと切り捨てるか――、信じるか信じないかは、あなた次第である。

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