民進党代表候補の玉木雄一郎氏は、47歳の若手議員だ。当選3回の若手議員がなぜ代表選に挑むのか?「こども国債で日本経済は蘇る」「インターネット陳情」という主張について聞いた。
9月15日に投開票が行われる、民進党代表選。蓮舫、前原誠司両氏の一騎打ちとなるかと思われたところに、「第3の候補」として名乗りを上げたのが玉木雄一郎衆議院議員だ。
地元は香川県、1969年生まれの47歳。財務省出身で当選3回。民進党では国対副委員長を務めるとはいえ、若手で経験も少ない玉木氏が何を目指して代表の座に挑むのか? 出馬の意図を、本人の言葉で語ってもらった。
バラバラな民進党をまとめられるのか?
――今回の代表選、本筋とは関係ないところの話題が多く、どういった意図で出馬しているのか、玉木さんの言葉がほとんど聞こえてきません。まずは代表選に出馬した理由を教えてもらえますか。
【玉木】国民の信頼を失った民進党をもう一度、政権を奪取できる党に生まれ変わらせたいと、強く思いました。慣例からいえば、私のような当選3回で要職経験のない人間が代表選出馬など、有り得ないことです。しかし、そのような私が代表選に挑むことで、生まれ変わろうとする党の覚悟を示せるのではないかと考えました。
――失礼ながら、国民の信頼を失ったのは、民主党が政権をとっていたときの失敗の総括がなされていないからではないですか。一度与党の経験があるにもかかわらず、民進党はいまも与党の批判ばかりして、何も学ばなかったように見えます。このような状態で、信頼回復が可能なのでしょうか。
【玉木】確かに政権時代の失敗はたくさんあると思います。その一方で、例えば、前原氏は国土交通相や外相として羽田空港国際化やビザ取得緩和などを進め、それが現在の訪日外国人観光客の大幅増加などにつながっています。蓮舫さんの事業仕分けは色々と言われていますが、税金が投入されている5000の事業を、「行政事業レビューシート」という形で整理し、国民が誰でも見られるようにしたことは大きな功績です。今でも自民党が引き継いでいますが、それまでブラックボックスだった事業の中身を見ることができるようになり、税金の無駄遣いをかなり減らすことができました。
――民主党の功績がゼロだったとは言いません。ただそのことと、失敗の総括がされていないというのは別問題でしょう。
【玉木】そもそも論で言うと、政権政党としての準備や訓練がほとんどできていない状態で政権の座についてしまったことも敗因だと分析しています。私は民進党を政権運営が可能な党に体質改善するために、代表選に立候補したのです。