売れる人ほどメール、ファクスの使い方がうまい

総論でも触れたとおり、ファーストアプローチ後の3カ月以内に成約する確率は、トップセールスと一般営業担当者では3.5倍の差がついていた。トップセールスと比較して一般営業担当者が仕事をサボっているわけではない。与えられた時間は同じにもかかわらず、なぜ結果に明らかな差が出てくるのか。

成果の差は「営業効率の差」によるものだ。差を縮めるには、限られた時間の中で、どの顧客にどれだけの時間を使うかを組織として明確にしなければならない。

顧客と接している時間は
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顧客と接している時間は

実は営業担当者の本来の営業活動といえる「顧客と接している時間」は驚くほど少ない。その実態を調査した結果が右のグラフだ。理想は30%以上を実質営業に充てることだが、実際には10%未満が7割。

勤務時間を1日10時間とすると、7割近くの営業担当者が、1日のうち1時間未満しか実質的に営業活動をしていない。実質営業時間を増やすために、会議や社内業務、非効率的な移動などをできるだけ少なくするとともに、より効率的なアプローチをすべきだ。

顧客と接触する方法は大きく分けて2つある。訪問による「直接的な接触」と、もうひとつはファクスやメールによる「間接的な接触」である。

このうち、顧客との直接的な接触である訪問は大きな「時間の投資」だと考えたことがあるだろうか。訪問の場合、移動を含めるとそれだけで半日、もしくは1日以上かかってしまう。多くの時間と労力を要する訪問アプローチをする場合、投資に見合うリターンを考えなくてはならない。訪問しなければできないことと、訪問しなくてもできることを分けて考えるのだ。