4時間からの弾力的な労働時間
【白河】復職後にはどうしても、小さなお子さんがいる方は、時間制約のある社員となります。カウンター営業などお客様がいる営業の課題としては、どういう工夫をされていますか?
【高橋】弾力的な労働時間という4時間から10時間の幅の中で、本人の希望も含め、来客波動やお店の戦略、スタッフの休暇取得などの要素を加味したシフトを組むことができる制度も採用しています。在宅勤務も、一部のグループ会社で導入しています。今まで日(または、半日)単位で取っていた年休を、時間単位で取れる時間年休の制度を設けている会社もあります。
【白河】それだとちょっと抜けて子どもの学校の用事などにいけますね。在宅勤務はどのような業務の方が?
【高橋】今導入しているのが、法人営業の会社とシステムの会社、そして、JTBパブリッシングという時刻表やるるぶを発行している出版会社でも今年度トライアルをしています。
【白河】営業はどうでしょう? お客様のいる営業の場合、例えば住宅営業などもそうですが、どうしても長時間労働になりがちで、制約社員が働きにくいという話を聞きます。そのあたりの工夫としては、会長から、カウンター業務のお客様対応以外のバックの仕事をすべて分社化して集中センターに移したと伺いました。また電子カルテの導入で、そのお客様の担当の方がいなくても、誰でも状況がわかるようにしたというのもうかがいました。
【高橋】お客様のデータは在宅では開くことができないようにしているため、在宅勤務も、ある会社では全社員、ある会社では一定の条件を付けて認めているという個別対応になります。いろいろな業種業態の会社があって、その会社に合ったダイバーシティを進めているためです。今、JTBグループは170数社あり、170通りのダイバーシティがあって、それぞれの会社の実態に合わせた形でテーマを決めています。