均等法第1世代へのアンケートでは、子どものいない女性(未婚も含め)は7割にも上りました(男女共同参画白書平成16年版)。彼女たちが就業継続できた要因も「子どもがいなかった」「独身だった」ことがかなりの割合となっています。
キャリアが新鮮に見えた第1世代と比べ、これからの世代にとって、キャリアはそれほど新鮮なものではない。結婚、子育てよりキャリアが先という考えは今後の世代には通用しません。今こそ「働き方の改革」が必要です。ゲームのメンバーが変われば、ルールも変える必要がある。その時期が今、きています。
女性たちにはぜひこのチャンスを生かしてほしいと思います。我慢するだけでなく「提案」をしてください。働き方の改革は、ワーキングマザーが増えてくることで一気に進んでいくでしょう。そしてそれは、女性だけではなく、男女とも働きやすい社会につながっていくはずです。
女性活躍を「産め、育てろ、働け」という強制ととらえれば物事は何も先に進みません。ぜひ「女性活躍」を活用してほしい。「産む自由」を取り戻すために。ウーマノミクスは女性たちがしなやかに、そして賢く活用してこそ、価値があるのです。
少子化ジャーナリスト。東京都生まれ、慶應義塾大学文学部卒。女性のライフプラン、キャリア、男女共同参画、不妊治療、ダイバーシティなどがテーマ。『妊活バイブル』『「婚活」症候群』『「産む」と「働く」の教科書』など著書多数。相模女子大学客員教授、経済産業省「女性が輝く社会のあり方研究会」委員。