基山PAのエクセルシオール・カフェでコーヒーブレイクした後、一路大分道を湯布院・別府へ。途中、立ち寄った最高級旅館「山荘 無量塔(むらた)」では、代表取締役の藤林晃司さんが、静かなクラシックと美味しいコーヒーを用意して出迎えてくれた。湯布院の宿といえば、亀の井別荘、玉の湯が有名だが、現在最も評価の高いのが藤林氏の「山荘 無量塔」である。日本各地にある古民家を移築し、室内にモダンな輸入家具を入れ、12室の客室としてオープンしたのが1992年。それ以前は亀の井別荘、玉の湯に近い市内で食事処「茶量 無量塔」を経営しており「日本有数の両旅館に欠けているものはなにか」を自問し、「ライフスタイルの提案のできる宿」だと気付いて「山荘 無量塔」を建てた。おそらく現在、日本で最も忙しい旅館経営者の一人だろう。その藤林さんがプロデュースしたという別府湾SA上り線の「玄林館」に寄ってみた。

<strong>湯布院</strong>:湯布院で今、最も注目の旅館「山荘 無量塔」にて。レンタカーはベンツA170(左)。部屋は全室離れ形式(右)で、藤林晃司社長の卓抜したセンスを味わえる。山荘のコテージで佇む筆者(中)。

湯布院:湯布院で今、最も注目の旅館「山荘 無量塔」にて。レンタカーはベンツA170(左)。部屋は全室離れ形式(右)で、藤林晃司社長の卓抜したセンスを味わえる。山荘のコテージで佇む筆者(中)。


 08年4月26日にオープンしたばかりのこのSAでは、しゃれた軽食ラウンジやショッピングコーナーが設けられている。更に秋にはイタリアンレストランや湯布院の人気ロールケーキ店「B-Speak」、古民家の部材を活用した蕎麦、丼専門店も登場する予定だ。別府の新たな「隠れ家ポイント」で休息した後、湯の町別府、明みょう礬ばん温泉の老舗「ゑびすや旅館」で疲れを落とす。

<strong>別府</strong>:別府の地獄巡りを堪能する。ブルーが鮮やかな海地獄(右)。温泉水の飲料所(左)。明礬温泉の「湯の花小屋」から見る別府の街は風情がある(中下)。温泉玉子(中上)は醤油をつけて食す。

別府:別府の地獄巡りを堪能する。ブルーが鮮やかな海地獄(右)。温泉水の飲料所(左)。明礬温泉の「湯の花小屋」から見る別府の街は風情がある(中下)。温泉玉子(中上)は醤油をつけて食す。


 翌朝、湯布院から九重、阿蘇へと抜ける道はまさに緑のシャワーの中を走る様。次回はぜひ、妻と来たいと思わせる魅惑のドライブルートである。

(撮影・鶴田孝介)