日本の知事なんて、狙われるほどの大物じゃありません!
これに関連して舛添知事の海外出張費ですが、これもちょっとダメですね。
まず飛行機のファーストクラスは全く不要です。仕事のことを考えればビジネスクラス利用は住民の皆さんに理解してもらう必要がありますが、ファーストは不要です。
ホテルについてもスイートルームは不要です。VIPと会うのは、普通相手方が所在する場所です。職員と会議するなら、そんなのホテルの時間貸しの会議室で十分。僕は大阪府知事の時は、基本的にはホテルのロビーや、食事の際にやっていましたよ。
そして必ず出てくる警備上の理由。これも都民、有権者を騙してはダメです。僕も警護対象でしたが、警備の理由でスイートが必要ということは全くありません。舛添さんからしたら、大阪府知事と、東京都知事は違うんだよ!! と思っているのかもしれませんが、東京都知事と言えども、所詮、中央集権体制国家日本の一知事。たいしたことありません。連邦制国家の州知事ならそれなりかもしれません。だって州は国家と同じですから。でも日本の知事は、所詮、中央政府の出先の長のような立場です。空港の貴賓室の借り上げも全く不要です。僕も空港のレストラン等で待ち時間を過ごしました。そんな一国の大統領や首相じゃないんですから、そこまで警備、警備と言わなくても。
東京都知事や大阪府知事なんて、世界から見れば狙う相手ではないですよ。
※本稿は、公式メールマガジン《橋下徹の「問題解決の授業」》vol.5(5月3日配信)の一部です。
(撮影=市来朋久)