かつて「経済一流、政治二流」と言われた日本だが、混沌とする現下の国際情勢の中、それに加えて「外交も国防も二流以下」といえよう。「北朝鮮の暴発」に晒される中、とるべき日本の選択肢とは何か――。

国際社会における「日本の役割」とは

私が『平成維新』という本を出版し、ゼロベースで日本のグランドデザインをつくり直そうと提唱したのは平成元(1989)年。当時、天皇崩御の喪が明けたばかりの竹下登首相と紀尾井町の料亭で会食して、本の内容を議論したのを覚えている。