子どもが「○○先生キライ」と言ったら

わが子が新しい学年になり、ようやく落ち着いた頃、親からよく聞かれるのが「今年の担任はハズレだわ~」といった声です。

本来、学校の先生に当たり外れがあってはならないのですが、現状、そう感じてしまう親が多いようです。

「ハズレ」だと感じる理由はさまざまあるようですが、多いのは「変化」が起きたとき。たとえば、ベテランの先生から若い先生に変わったからとか、女の先生から男の先生に変わったからなど。

また、担任の先生が変わってから、子どもがあまり楽しそうでなくなったり、「○○先生、キライ」と悪口を言うようになったりしたときも、「ハズレ」と感じるようです。

では、こうした「ハズレ」の先生に当たってしまったとき、親はどう対応したらいいのでしょうか。

『へこたれない子になる育て方』(高濱正伸著・プレジデント社)

方法は2つです。ひとつ目は、すぐに改善すべき問題があるような人物が「先生」でいられてしまう、現状の仕組みを変える運動を起こすこと。いつだって社会はそうやって変わってきたわけですから、不可能ではないはずです。

「そんなことは無理だ」と思うでしょうか。

だとすれば、親がすべきは、「いまの状況をできるだけよくとらえる」ということでしょう。これが方法の2つ目です。

ここでひとつの例を紹介します。Kちゃんのお母さんのケースです。

Kちゃんは学年が上がり、担任の先生も変わりました。そして、その先生のことを聞くたびに、お母さんは指導の仕方に疑問を抱くようになりました。

コスモスの写生をしたときのことです。

先生は「風は青く描きなさい」と指導。その結果、クラスの子の描いた絵にはすべて「青い風」が描かれていたのだとか。

絵を描くことが大好きなKちゃんは、もっと自由に描きたかったのにそうさせてもらえず、ガッカリしていました。

なんでそういう指導をするのだろうと思ったら、なんとこのときの絵は、絵画コンクールの出品対象になるものだったからのようです。