たった3つのルールを意識するだけで、もう「悪筆」で尻込みする必要はない!? あなたの「悪筆」が見違えるような「美文字」に変わるトレーニング法を紹介しよう。

悪筆の原因は「脳内文字」の崩れ

暑中見舞いや年賀状、礼状などをしたためる際、自らの「悪筆」を呪ったことがある人は少なくないだろう。悪筆を直したいと思いつつも、「今さら」「もう手遅れ」と諦めている人も多いかもしれない。

だが、心配ない。横浜国立大学教授で書家の青山浩之氏によれば、「ほとんどの人の『悪筆』の原因は指先の巧緻性(器用さ)ではなく、『脳内文字』の崩れにあります。その崩れを修正すれば、誰もが『悪筆』を卒業できる」からだ。

文字を覚え始めの幼少期、誰もが手本を見て「正しい文字」を書く練習をしたはずだ。だが、せっかく身につけた「正しい文字」も、勉強やテストのために速書きし始めると次第に雑になっていく。

「その結果、脳内には、崩れた文字のイメージが定着してしまっています。『脳内文字』が崩れていたら、崩れた文字しか書けません。『脳内文字』をリセットすることが、悪筆を美文字に変える早道なのです」(青山氏)

とはいえ、多忙なビジネスパーソンが、手本をなぞって練習を重ねる時間を確保するのは難しい。また、手本を写すだけでは、自分の文字の崩れの要因がわからないため、抜本的な改善にはつながらない。「問題を明確化できたら、その問題は解決したも同然」とよく言われるが、やみくもな反復練習ではなく、修正すべき点を明確に意識し、正しい手法で解決を図るのが大人のやり方だ。