まずは、女性を一堂に集めよ

女性活用が進まない会社はまずは「女性社員を一堂に集めてみる」こと。そして彼女たちの声を拾い、彼女たち自身で「提案」してもらうことです。

河村さんたちはアンケートを基に「不安、困難」の原因を洗い出します。そこには「子どもがいない女性職員の場合、約半数は月60時間以上の残業を行っている現状にあり、霞が関の仕事は、職員の恒常的な長時間残業を前提として成り立っている」ことがありました。

「最初の10年間は男女差別なく、何の疑問も持たず、言われるままに猛進して働いていました。やりがいもあり、楽しかった。しかし子どもを持つと「業務量の多さ」だけでなく「夜しか対応できない仕事」がどうしても難しくなる」(環境省 内藤さん)

問題は「国会質疑対応」と67%が答えています。提案の中には「国会質疑関係業務の改善の重要性」があります。今までは前日が締め切りだった国会議員の答弁準備を、前々日の8時までにしてほしいというものです。前々日なら徹夜しなくても業務対応ができる。子育て中の女性官僚も対応できるのです。

「今はまだ『子育て中の女性への配慮』でなんとかなっている。しかし20代の女性官僚比率は3割です。3割の女性が子育て期に入れば、業務は回らなくなる。このような働き方は持続可能ではないのです」(河村さん)

改革の提案は用意した。しかし誰にどうやって提案すれば、ことは動くのか? 国会をも巻き込む改革です。