近年、野村証券や大和証券など大手をはじめ、ネット取引できる対面型証券が増えつつある。手数料も店頭を介した売買注文よりも格段に安い。要は、注文方法しだいということだ。
対面型証券の営業マンの場合、1人が300人程度の顧客を担当するといわれる。1人の顧客にかけられる時間は限られるので、千万単位の大きな資金を動かして手数料を稼がせてくれる顧客を優先することになる。
投資初心者は、まずはネット証券を使って投資経験を積むべきだろう。ただし、ネット注文での入力ミスは自己責任。クリックひとつで大きな損失を抱えてしまう恐れもある。手数料どころの話ではなくなるので、十分に注意したい。
口座開設は簡単だ。ネット証券の場合は、各サイトから申し込む。開設までの期間は1週間~10日程度だ。この間に口座名義の本人確認が行われる。家族名義の口座開設は不可。これは対面型証券でも同じである。
カブドットコム証券では、系列の三菱東京UFJ銀行に預金口座があれば、最短で1日半で口座開設が可能だ。一部のネット証券では、サイトから必要書類をアップロードできるので、口座開設期間は短縮される。
対面型証券もネットから申し込みは可能だが、口座開設までに2~3週間かかる。近くの支店で手続きしたほうが早い。
株の売買で得た利益にかかる税金はどうなるか。口座開設時に源泉徴収ありの「特定口座」を利用すれば、取引ごとに自動的に税金分が天引きされる。確定申告は不要だ。
証券口座を開けば、個別銘柄のほかに投資信託やREITなども購入できる。REITは不動産に特化した投資信託で、オフィスビルや商業施設などの賃料収益や売買益を投資家に分配する仕組みだ。自由に売買できるので、分配金(配当金)のほかに値上がり益も期待できる。
この機に経験と知識を蓄え投資の果実をつかんでほしい。