ランダムな500桁の数字を、耳で聞いたその場で覚えきる! 驚異の記憶力を持つイスラエル男に学ぶシンプルな「記憶の原則」とは。

【1】(http://president.jp/articles/-/13438)を踏まえて、ランダムな内容のエピソードを同時に複数記憶する方法を披露しましょう。以下に4つのエピソードを披露します。

(1)毎年ニューヨークでは、高層ビルから猫が約200匹転落する。8階以上からだと空気抵抗のおかげで95%が生きているが、7階以下からだとその効果が間に合わず、生存率は20%に落ちる。
(2)豪華客船タイタニック号の建造費は800万ドル。それに対し、映画『タイタニック』の製作費は2億ドル。
(3)全身に斑点のあるダルメシアン犬は、実は生まれたばかりのときには斑点がなく、真っ白。斑点は、生後数カ月経ったら出てくる。
(4)アイスクリームは中国で発明された。

以上の4つのエピソードを一度に覚えるには、どんなときでも絶対に忘れないもの、思い出そうとして頑張らなくてもいいもの、たとえば自分の体のパーツ、もしくは自宅のリビングの家具と結び付けて覚えます。

実際にやってみましょう。まず、ご自宅のリビングを思い出して、そこにある家具の一つを起点にして時計回り、もしくは反時計回りで4つ思い浮かべてください。

それが天井、窓、ソファ、テーブルだと仮定して、次に以下のような光景を思い浮かべてください。

(1)のキーワードは「猫」と「落ちる」。そこで天井と結び付け、200匹の猫が天井から落ちてくる光景を想像します。以下も同様です。
(2)+窓→タイタニック号が窓を突き破って突っ込んでくる光景。
(3)+ソファ→黒い斑点と犬の頭・尾のついたソファ。
(4)+テーブル→テーブルに座ってアイスクリームを頬張る中国人。
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「自分が絶対忘れないもの」と結びつける!

これだけ記憶したら、1週間後にまたご自宅のリビングを思い出してください。そしてまず天井をイメージすれば、(1)のエピソードを思い出すでしょう。すると、(2)のエピソードがすぐに出てこなくても、天井から窓に意識を動かせば思い出すことができます。内容を一つひとつ細かく覚えていなくても、リビングと家具を思い出せば記憶を蘇らせることができるのです。試験で出る事柄もこうして覚えられることを、お子さんにも教えてあげてください。