単に言葉の勉強ではないはず
英語ができる人はわが子の英語教育にも関心が高い。「子供に英語を身につけさせたい」と答えた人が8割以上、「小学校の英語必修化」には7割以上が賛成している。英語を身につける時期として、「幼児期」や「小学生」という答えが多く、「日本人が英語ができるようになるには何が必要か」という問いでも、「早期教育、幼児教育」や「小中学校の授業の充実」を挙げる人が多かった。現在小学6年生の息子を持つ山崎さん。自身は子供に特別な英語教育は施していないという。
「ネイティブと同じように英語を使えるようにしようと思えば、早期教育も考えなければいけないのかもしれませんが、そこまでは必要ないと思っています」
アンケートでは「母国語も身についていない幼少期から英語を学ばせるのは疑問」という声があったが、山崎さんも同じ方針。その根底には、英語を学ぶとは単に言語を覚えることではない、という考えがある。
「小学校低学年のうちは論理的な思考もできないし、抽象化や概念化もできていない。言語を学ぶうえで大事なのは、概念の理解や、感情の説明能力です。バナナとかアップルとか、物の名前を覚えさせるのを英語の勉強とするなら、やらなくていいと思う。それなら英米の歴史や文化を学ばせたほうがいい」
英語の背景にある歴史や文化を身につければ、英語に親しみやすくなるし、後々、英語でコミュニケーションを取るときの「厚み」になってくるという。