次のキーワード「遊び」は、余暇の時間を楽しく過ごせるかどうかという視点で判断します。リタイア後はたっぷり時間があるので、この視点は大切です。アクティブに動き回りたいなら交通利便性のチェックは欠かせないし、晴耕雨読で静かに暮らしたいなら、緑に囲まれた住環境を優先させてもいい。ここは趣味や嗜好によって判断が分かれるところです。

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図3 人口1万人当たりの医師数が多い町ベスト10

老後の住む場所選びでとくに重視したいのが、3つめの「医療」です。現役時代と違い、年齢を重ねれば体が弱ってきて、病院のお世話になる機会はどうしても増えてきます。また普段は元気でも、怪我して救急に担ぎ込まれたり、重篤な病気になって長期入院を余儀なくされたとき、近くに病院がないのは困ります。老後の安心という意味で、医療施設の充実度は欠かせない条件といえるでしょう。

医療充実度の目安になるのは、人口当たりの医師数です。医師数で見ると、病院が多い都心部だけでなく、大学病院のある栃木県壬生町(東日本3位)や山梨県中央市(同5位)なども上位に入ってきます(図3参照)。

ただ、最近は地域医療を支えていた基幹病院の経営が悪化し、廃業したり医師を雇えなくなるケースが相次いでいます。そうしたリスクを考えると、やはり複数の総合病院があるエリアのほうが安心できます。東京都でいうと、総合病院は千代田区(同1位)、文京区(同2位)、新宿区(同6位)、港区(同7位)といった都心部に集中していて、都下は少ない。医療という視点で見ても、やはり都心部のほうが住みやすいといえそうです。