2輪、4輪にはない新しい市場を創出する
「2輪、4輪にはない新しい価値、今までにない走りの驚き、楽しさを提供する乗り物。お客様を広げ、ユーティティからスポーツへ、コミューターからレジャーへ幅広いラインアップで新しい市場をつくり出していく」
ヤマハ発動機は7月1日、新タイプの3輪バイク「トリシティMW125」の発表会を開催。その挨拶で柳弘之社長はこのバイクについて、期待を込めてこう語った。しかも、発表会ではCMキャラクターであるタレントの大島優子さんを登場させて、「2輪免許取得宣言」をしてもらうなど、ユニークな演出を行った。
「これからは若い人にいかに免許を取っていただけるかが重要で、教習所とタッグを組むなどいろいろな取り組みも始めている」とは柳社長の弁だが、インターネットでは大島さんが教習所に通う姿も公開している。このようにヤマハ発動機にとってはこれまでにない力の入れようで、なんとしてもトリシティで新しいユーザーを獲得したいという思いが垣間見える。
トリシティは前に2つ、後ろに1つの車輪という安定感を高めた構造が特徴。さらにカーブを曲がるときに前2つの車輪が連動して傾く独自構造を採用しており、カーブをスムーズに曲がれるようになっているという。試乗してみると、確かにその通りで、安定感があるので普通のバイクよりも曲がりやすいかもしれない。濡れた石畳でも滑って転倒することはないそうだ。
すでに生産地であるタイでは4月から販売を開始し、これまでに約4000台を販売、好調な滑り出しとなっている。今後、8月に欧州、そして9月に日本で発売する。その他の地域についても販売する予定で、すでにブラジルから手が上がっているそうだ。日本での販売目標は年間7000台で、世界では初年度2万台の販売を計画している。