1991年の81.3%をピークに、20%近く下落した就職率。不確実な時代、確実に就職する方法とは。
国立大にはない「先生の助手」体験
教員を養成する教育学部では、必ず教育実習がある。国公立大の教育学部生はこの教育実習のときに初めて学校の現場を知る学生が少なくない。
その点、文教大学教育学部の学生は早いうちから学校の現場を知る機会が多い。2年次に、「『先生の助手』体験プログラム」がある。地元の埼玉県越谷市などの小学校に行き、小学校教員の助手として1週間、参加することになる。「自主性を重んじるため、あえて単位にはしていません。今は学生の8割近くが参加しています」(西義一・教育学部長)。
さらに2年次、3年次には補助教員ボランティアという制度もある。こちらは教育委員会などと提携し、自治体の小中学校でボランティアとして活動する。教育学部の学生はほぼ全員が参加。教育委員会と大学の提携は今でこそ珍しくないが、文教大は2002年から実施している。
「校長クラスにもOBOGを多数出しています。実習先から冗談で『うちのことは“文教大付属学校”と思ってください』と言ってもらえるほど」(西学部長)
こうした取り組みの結果、毎年国立大を凌ぐ教員就職率を誇る。12年の教員就職率は72%。国立大平均62%を10ポイント上回った。
ここまで4大学の取り組みを見てきた。そのほかおすすめの進学コースについては下記を参照されたい。
高い就職実績をあげる学校に共通するのは、社会人との接点を教育の一環としてつくっている点だ。わが子を「不良債権」にしないためには、こうした取り組みに注視し、進路を選ぶ必要がある。