もっと飲みたい気持ちを抑える方法
そうはいっても、飲みたい気持ちを毎回、意志の力だけで我慢するのは楽しくありませんし、長続きもしません。そこで、酒をただ減らすのではなく、その一部をノンアルコール飲料に置き換える方法があります。これには一定のエビデンスもあります。日本で行われたランダム化比較試験では、ビール風またはカクテル風のノンアルコール飲料を参加者に12週間無料で提供したところ、提供しなかったグループより、純アルコール摂取量が1日あたり約9g少なくなりました(※5)。飲酒量を記録するだけでも多少は減りましたが、自宅に好みのノンアル飲料が用意されていると、一部が置き換わりやすいようです。
私はノンアルコールビールが好きです。各社がそれぞれ工夫を凝らしていて、けっこう美味しいです。外食でどうしても3杯目を飲みたくなったらノンアルビールにしています。家でも休肝日にノンアルビールをよく飲んでいます。ただし、ノンアルコール飲料なら、いくら飲んでもよいわけではありません。
カクテル風ノンアル飲料などには糖類を多く含むものもあり、何本も飲めば糖質やカロリーを余分に摂取することになります。栄養成分表示を見て、糖質の少ない商品を選ぶに越したことはありません。もっとも、アルコール飲料をノンアルコール飲料に置き換えるのであれば、多少の糖類が含まれていても、多くの場合はアルコールをそのまま飲むより害は小さいでしょう。まずアルコールを減らし、そのうえで糖質にも気を配る。この順番で考えるのが現実的です。
※5 Effect of provision of non-alcoholic beverages on alcohol consumption: a randomized controlled study - PubMed
合間に水を飲むことに意味はあるか
それから飲酒の合間に、水を飲むのもよいでしょう。私自身も実行しています。ただ、水をたくさん飲めば酔わない、アルコールの分解が早くなる、二日酔いにならない、というわけではありません。飲酒量が同じであれば、途中で水を飲んでも、血中のアルコールやアセトアルデヒドの動きは変わらず、二日酔いも軽くならなかったという研究があります。
しかし、その研究は飲酒量を同じにして比較しています。実際の飲酒では、水を飲んでいる間は酒を飲まずに済みます。結果として、飲む速度や量を抑える助けになるでしょう。水を飲むのは、二日酔いを防ぐためではなく、お酒を飲むペースを落とすための工夫です。
一方、ヘパリーゼやウコンなどのサプリメントもありますが、私は使っていません。二日酔い対策の薬やサプリを調べたランダム化比較試験の系統的レビューでは、一部の成分に効果の可能性が示されたものの、いずれの研究も小規模で質も高くありませんでした(※6)。二日酔いを防ぐといえるほどの証拠はありません。気休めとして利用することを否定するつもりはありませんが、前回の記事に書いたようにリスクもあります。サプリを追加するよりも酒量を減らしたほうが、効果は確実でしょう。


