「作業」と「確認」のフェーズを切り分ける
では、どうすればミスを減らせるのでしょうか。私がこれまで実践してきたなかでも、特に大きな効果を得られた2つの方法をご紹介します。
(1)システムで制御する
人の手によってミスが起きるのであれば、ミスをしないシステム処理に任せてしまえばよいのです。
たとえば、ミスが起きやすい箇所に、「整合チェック」や「桁数チェック」を組み込むことです。取引先を手入力ではなくリストから選択できるようにしたり、金額も明らかに不自然な桁数が入力された場合はエラーにするのです。
システムといっても、必ずしも、プログラムの開発を伴う大がかりなものである必要はありません。エクセルであれば、関数やマクロを使って工夫することもできます。
最近では生成AIに頼れば、ロジックも作ってくれるので、ゼロから勉強しなくても済むでしょう。このような簡易的な仕組みでも十分ミスを減らせるはずです。
(2)後工程でまとめて確認する
毎回、手順を確認してから作業することは、一見すると丁寧な進め方に見えます。しかし、「手順を確認する」「作業する」を何度も繰り返すと、集中が途切れ、読み飛ばしや見落としを招きやすくなります。
まずは最後まで一気に作業を終える。そのうえで、一覧で全体を見渡しながら、まとめて確認する。この進め方なら、効率と精度の両方を手に入れることができるのです。
人は、「作業を進めるとき」と「間違いを確認するとき」では、頭の使い方が異なります。作業中は前へ進めることに意識が向きますが、確認では間違いを探すことに集中します。
この2つを頻繁に切り替えると、どちらにも集中し切れません。作業と確認を分けるだけでも、ミスを大きく減らせるのです。
もし、あなたが周りから「真面目」「丁寧」「努力家」と言われるなら、それは賞賛ではなく「手間のかけ方がズレている」というサインかもしれません。
時間は有限です。やることを増やしてミスを防ぐ時代は終わりました。やることを減らして、動きを縛る。それが、成果を出す人の仕事の進め方なのです。
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