「脳は何をする臓器ですか?」
「脳って何ですか?」と聞かれたら、どう答えますか?
頭の中にある臓器、と答えるかもしれません。
では、「脳は何をする臓器ですか?」と聞かれたら、どうでしょうか?
「考えること」
「体を動かす司令塔」
「記憶を保管する」
「計算すること」
「意識とか心をつくること」
こんな答えを思いつく人が多いと思います。
正解は、予測すること、です。
脳が英語学習を予測できなかったから、内受容感覚が「危険」だといったのです。Cさんが英語の学習を続けられなかった理由が判明しました。
うーん。この理由では、なんかスパッと理解しにくいですよね。
予測という言葉がわかりにくいです。
ですが、脳が予測する臓器であるという考えは、これからお話を続けるうえで、すごく重要です。
なぜなら、これまで私たちが続けられなかった原因は、脳が予測する臓器であると考えていなかったことにあるからです。
「脳は反応する臓器」という思い込み
私たちはこれまで、脳は反応する臓器だと考えてきました。
家庭や学校で習ったことはないにしても、なんとなくそう思わされてきました。
「知識を詰め込めば答えられるはず」とか、「刺激を与えればやる気になる」といった考えが根底にあり、詰め込み学習や一夜漬けをし、好きな動画を見てテンションを上げ、ご褒美をちらつかせて自分をやる気にさせてきました。
作業を続けるためには、賞や特典を与えたり、「ライバルはやっている」と競争心を刺激したり、目新しい道具や教材を用意して注意を惹くことが重要だと考えてきました。
脳をだまし、ほめてその気にさせたり、罰を与えてやり直させようとしてきたのは、みんな脳が反応する臓器だと考えていたからです。
この考えでうまくいきましたか?
うまくいっていたなら、世の中にこれほど継続するための書籍は出回らないはずです。あなたも、何か違和感があるから本書を手に取ってくださったのだと思います。脳が反応する臓器だという前提は、2006年に神経科学者のカール・フリストンが提唱した原理によって覆りました。
その原理は、自由エネルギー原理といいます。この原理の中核となるのが、脳は予測する臓器である、という考えです。

