ソフトバンクにも「スマホBB割」というサービスがある。固定回線と携帯電話を同社のサービスに揃えることで、月額1480円の割引を受けることができる。固定は主にADSLとなるので、光回線より速度が遅くなるが、その分料金も安い。電話回線の基本料金との合算で月額約3800円となるため、速度を求めない場合には魅力のある選択肢だろう。
なおNTTグループには、残念ながらセット割引はない。光回線で7割のシェアをもつNTT東日本・西日本は、「電気通信事業法」の規定によりNTTドコモだけを優遇することができないのだ。
ちなみに、携帯電話料金は全国一律だが、固定回線の料金は地域によって異なる。とくに光回線は関東より関西のほうが割安だ。背景にあるのは競争の激しさ。関西では関西電力の100%子会社のケイ・オプティコムがNTTグループと互角に競り合っている。たとえば滋賀県でのシェアは1位。NTTが1位を譲るのは、滋賀県だけである。同社の回線はKDDIのセット割引の対象なので、組み合わせれば「全国最安」となる。
抜本的に見直すならば、思い切って固定回線を廃止するという手もある。「iPhone 5」など最近のスマートフォンには、無線ルータの代わりとしてパソコンなどをネット接続できる「テザリング」という機能がある。ドコモは追加料金なし、ほかの2社もいまは実質無料で利用できる。ただしデータ転送量には1カ月ごとに上限が決められており、動画などを楽しむとすぐに上限に達してしまう。あくまで用途は限定的なので、注意してほしい。