「時間」と「空間」をあけて感情を抑える

……残念ながら、そうはなりませんよね。それどころか、互いにヒートアップして、親子喧嘩に発展するかもしれません。

親に対して不信感を募らせたり、心を閉ざしたりしてしまうと、子どもは弱音を吐いたり頼ったりする先を失ってしまいます。そうなっては中学受験どころの話ではありません。

腹が立ってひとこと言いたくなる気持ちはよ〜くわかるのですが、そこはぐっとこらえましょう。子どもをやり込めたところで、得られるものは何もありません。

そういった場合のアンガーマネジメントとしては、怒りの感情がこみ上げてきたら一瞬我慢して「時間」と「空間」をあけてみることが有効です。時間は十数秒でも構いませんし、空間も別の部屋に移動するだけで効果があります。

とにかく感情の波が少し引くだけでも、冷静に考え直せるようになるはずです。

白いシャツを着て壁にもたれかかり、腕を組んでいる男性
写真=iStock.com/Toru Kimura
※写真はイメージです

キレてしまったら「短く謝る」

……と、かく言う僕も、息子を傷つけてしまった経験があります。

ある単元について、本人は「しっかり勉強した」と言っていたのに、テストでは全然点数が取れていませんでした。それでついイラッとしてしまい、「『勉強した』と言っても、できるようになっていないならやっていないのと同じだ!」なんて言ってしまったのです。

落ち着いて考えてみれば、小学生は忘れっぽい生き物ですから、一度や二度の学習で定着するわけがありません。それにもかかわらず、理屈で押してしまったわけです。今思い返しても、本当にかわいそうなことをしたと心が痛みます。

翌日の朝一番。息子と顔を合わせるなり、「昨日は悪かったね、言い過ぎた」と短く謝りました。こういうときは言い訳無用。謝りの言葉自体も短く、謝るまでの期間も短く。とにかく謝罪の意思を示しました。

息子としては「許さないぞ」と思っていたかもしれませんが、謝るくらいしか僕にできることはありません。

偉そうに言っておいて翌朝すぐに謝るなんて、少々きまりの悪い思いをしましたが、だからこそ、「もう同じようなことを言わないようにしよう」と、自分への戒めになりました。

親だって人間ですから、思わず強い言葉が口から飛び出してしまうこともあるでしょう。そんなときは、できるだけ早いタイミングで謝ることをおすすめします。きっと次からは感情のブレーキをかけることができるようになりますよ。