市場操作でアメリカを葬った
当然、西側も手をこまねいていたわけではない。
2012年、当時のオバマ政権はEU・日本と連名で、中国をWTOに提訴した。中国がレアアースの輸出割当の仕組みを悪用し、諸外国への供給を不当に制限していると訴えたのだ。中国は環境保護のためと反論したが、2014年、WTOは中国敗訴の裁定を下す。
だが皮肉なことに、勝訴したはずのアメリカは一層不利な立場に追いやられた。中国が輸出割当を撤廃すると、アメリカ向けのレアアース販売量が急増したことで、相場は暴落。ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、マウンテンパス鉱山の復活を目指していた米採掘会社のモリコープが、安価な中国産の流入で破産に追い込まれたと報じる。アメリカ唯一のレアアース鉱山だったが、わずか10年余りで2度目の閉山に追い込まれた。
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