けれども、そこで式を主宰する人物は、正式な神父や牧師というわけではない。皆、アルバイトである。私が以前大学で教えていたときに、結婚式場でアルバイトをしている学生がいた。その学生が言うには、主宰する役をしている人間の中に元牧師がいたという。教会では生活できなかったのかもしれない。その点ではややこしいところもあるが、そうした結婚式場での結婚式はあくまで「キリスト教風」であり、宗教はかかわっていない。

それに対して、イオンライフが紹介してくれるのは、皆、それぞれの宗派から正式に認められた僧侶である。私は、そうした僧侶たちの集まりで講演したことがあるが、真面目な人たちが多かった。寺が経済的に苦しかったり、在家出身で住職になれないような僧侶たちである。その点で、仏教風の葬式ではなく、まぎれもなく仏教式の葬式である。

その点に問題はないのだが、そうした形でイオンライフから紹介してもらった僧侶との関係は、基本的に葬式のときだけのものである。四十九日などの法要も依頼できるとされてはいるが、依頼する家は少ないだろう。まして、一周忌以降のことは、イオンライフのサイトにはふれられてもいない。その需要がないからだろう。

(島田 裕巳/Webオリジナル(外部転載))
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