相方「俺を官房長官にして欲しい」

ちなみに、お笑いコンビの楽屋はそれぞれ別、というコンビも多いし、仮に一緒でも会話を交わすことは皆無、というところも多いが、我々はかなり会話をするほうである。

数年前、とある番組の2本録り(2週間分の収録)の時、ゲストの都合で1本目と2本目の収録の合間が4時間ほど空いたことがあった。普通は1時間ほどである。あらかじめその日のスケジュールはわかっていたため、私は新聞2紙、本を2冊持ち込んで、それらを読んで過ごそうと思っていたが、1本目の収録が終わり、楽屋に戻るや否や有田が話しかけてきた。

「あのさ、そっち(私のこと)が将来総理大臣になったとするじゃん」
「なんだよ、その唐突な話!」
「いや、まあ聞いてよ。総理大臣になったとするじゃん」
「ならねーし、なれねーよ!」
「いや、もしなったらさ、俺を官房長官にして欲しいんだよね」
「は? なんで?」
「いや、官房長官って毎日記者会見みたいなのするじゃん。あれを俺に任せて欲しいんだよね。今日は総理がこういうことを言ってた、とか、その件についての総理の見解はこうであります、とか、俺がちゃんとやるからさ」
「一番任せられねーよ! お前、俺の好感度落とすことに全力投球の人間じゃねーか」
「いや、総理ともなったら、それは別よ」
「えー、ちゃんとできるか? じゃあ俺が記者役やるから、質問に答えてみ」