「田久保劇場」の行き着く先

田久保氏は、自分のなかでは「被害者」のままである。けれども、可能性としては「被疑者」や「被告」になりかねない。一般論として、田久保氏にかぎらず、どんな人でもそうなる可能性はあるけれども、彼女は、「東洋大学法学部卒業」と虚偽の経歴を公にした「公職選挙法違反」の疑いなどで、刑事告発されている。

このあとの田久保氏がどうなるのか。その可能性については、ここでは問うまい。

それよりも、彼女は、本当に「被害者」なのか。たとえば、テレビ静岡の担当記者は、「報道陣は6時間以上待機していた」と、テレビ番組のなかで説明している(〈「約束したことは守らないと」田久保真紀氏は取材対応ドタキャン 地元記者「一方的に報道陣の責任に転嫁した〉JCASTニュース、2025年12月15日17時30分配信」)。

両者の言い分が食い違っている以上、自分だけが「被害者」だとする田久保氏のスタンスを鵜呑みにしてもよいのか。

もはや、こうした疑問さえ、彼女にとっては、どうでもいいのかもしれない。あれだけ執着した伊東市長の座を失い、再選挙で落選したというのに、Xにポストをしただけで、有権者の前にも姿を見せず、メディアからの取材に応じない。それどころか、自分は「被害者」と言わんばかりのポストをしただけで沈黙している。

無責任だとか、自覚が足りないとか、彼女をいくら責めたところで、徒労感が募るだけである。だからこそ、伊東市民は愛想を尽かしたのである。

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