「疲れたら一緒に施設に帰る」散歩を続けたら…

こうして、不思議な二人の「家路」が始まりました。家に帰れると信じて、迷いながら歩き続ける足立さんと、その少し後ろを、彼女の安全を見守りながら静かについていくたっつんさん。やがて、たっつんさんの付き添いを心強く感じたのか、足立さんの表情には、それまで見られなかった穏やかな安心感が浮かんでいました。

2時間ほど歩き続けた頃、さすがに疲れた足立さんは、公園のベンチに腰を下ろしました。「大丈夫ですか?」と優しく声をかけるたっつんさん。表情がすっかり落ち着いた足立さんとともに施設へ帰りました。