「抜け穴」だらけの在留資格制度

そもそも、「移民政策」かどうかは、移民希望者から見て、利用できる制度や在留資格が、移民目的として活用できるかが全てと言っていい。彼らにとっては政府が在留資格に定めた趣旨や目的は関係ない。

例えば、全体の約6割が中国系であり「中国人用の移民ビザ」とも揶揄される「経営・管理」を使ったり、「留学→就業ビザに切り替えて国内企業へ就職」という方法もある。これらは永住権取得や帰化へのステップとしても活用される「移民ルート」だ。政府はもちろんこれらの状態を移民政策だとは説明していない。