写楽の役者絵は注目されたが、リアルすぎて…

しかし豪奢な摺りや常識外れの一挙開板以上に衆目を集めたのは写楽の画そのものだった。

画期的、革新的、斬新、鮮烈、型破り、大胆、デフォルメ、カリカチュア……。これらは写楽の役者絵に対する今日こんにちの評価に他ならない。菱川師宣ひしかわもろのぶ嚆矢こうしとする浮世絵の歴史を俯瞰することのできる、私たちが思わず漏らす感慨だ。

東洲斎写楽「四代目岩井半四郎の乳人重の井」
東洲斎写楽「四代目岩井半四郎の乳人重の井」(東京国立博物館蔵)、江戸時代・寛政6年(1794)(出典:ColBase

江戸時代の評価については以下のものがある。