過半数は賛成している
もちろん、選挙を目の前に控えたアンケートであり、秘書が本人に代わって回答したケースも少なくなかったようなので、選挙戦の一環という性格はまぬがれないだろう。しかし、政治家が女性天皇にはっきりと反対できない空気が、すでに生まれている事実が浮かび上がる。
明確な賛成は241人。国民の圧倒的な賛成の比率の高さに比べると低いが、それでも衆院の過半数には達している。さまざまな配慮から、あえて態度を明確にしなかった156人の中にも、本音では賛成している議員がそれなりにいるはずだ(以上の集計は、限られた時間内での作業だったので、数値に多少の誤差が含まれている可能性がある)。
国民の意思に基づき皇室典範の改正を
国際機関から勧告を受けるまでもなく、「主権の存する日本国民」自身の主体的な意思に基づいて、政府・国会は女性天皇を可能にする皇室典範の改正に速やかに踏み出すべきだ。
皇室と国民の希望あふれる未来のためには天皇、皇后両陛下のお子さまで、両陛下のお気持ちを最も真っ直ぐに受け継いでおられる敬宮殿下が、天皇として当たり前に即位できる制度にしなければならない。
なお、このテーマについて平易・明快にまとめた拙著『愛子さま 女性天皇への道』(1700円+税、講談社ビーシー/講談社)が11月28日から全国の書店で発売されるので、付言しておく。