「200年以上」の長寿企業が3000社以上

2008年5月14日。韓国の中央銀行である韓国銀行は、「日本企業の長寿要因および示唆点」と題する報告書を発表した。この報告書によれば、世界で創業200年以上の歴史を持つ企業は5586社(合計41カ国)あるという。

長寿企業が多い国ランキング上位6カ国は、以下の通りだ。

・6位 中国 9社
・5位 アメリカ 14社
・4位 フランス 196社
・3位 オランダ 222社
・2位 ドイツ 837社

そしてダントツの1位は日本で、3146社。

さらに、世界で最も長寿な会社のトップ3も日本にあり、中でも578年創業の建設会社、金剛組は世界最古の企業だと紹介されている。

さらにさらに、日本には、創業1000年を超える企業が7社、500年以上が32社、100年以上の企業になると、5万社余りもあるのだという。

そのうち、従業員10人未満、年商10億円未満と、中小企業が大半を占める。

ちなみに韓国には200年以上続く会社は無く、100年以上続く会社も2社。ヨーロッパにも100年以上続く会社は6000社ほどしか無い。

1人のカリスマだけでは会社は続かない

企業を存続させることは簡単ではない。

しかも100年、200年となると、不況だけではなく、震災や、戦争といった想定外の出来事だって起こる。時には経営センスがあり、自流を掴む経営者が出てくることもあるだろう。しかし創業者の運がいくら良かったとしても、カリスマ的存在であっても、天才的経営手腕の持ち主であっても、事業承継がうまくいかなければ企業が永く存続することはできない。

その類まれな業歴100年以上の企業が日本には、万単位である。

世界一大きな時価総額の会社はアメリカにあるが、世界一長寿な会社は日本にあるのだ。

一体なぜ、日本にはこれほどまでに長寿企業が多いのだろうか。