河童探索という怪しい企画
「河童捜索」はそのひとつ。その名の通り、河童伝説が残る土地で河童を探すというものである。
残されていたという古いフィルムに河童らしき姿の生き物が映っていて、「元気が出る商事」の名誉顧問だったCMディレクター・川崎徹(「ハエハエカカカ キンチョール」など面白CMで一世を風靡した)を隊長とした本格的調査が始まる。
すると池の畔の小屋に河童らしき生き物を発見。捜索隊があれやこれやで交信を試みる、という映画『未知との遭遇』をパロディにしたような内容だった。
また半魚人の企画もあった。街中に半魚人が出現して魚屋を襲撃。それを防ごうとする川崎徹と格闘を繰り広げる。その後なぜか、半魚人がスナックを経営し、そこでショーをするという流れになる。
これだけでも十分怪しいが、それだけで終わらなかった。
真面目なのかふざけているのか
ガンジー・オセロは、推定200歳というインドの行者。来日して数々の奇跡(?)を起こし、最後に巨大な卵を残して姿を消した。そしてその卵から、謎の生物が誕生する。
さらに、物語は予想もしない壮大な展開に。恐る恐る卵の殻のなかを調べてみると、地図らしきものが。そこに書かれた場所に行ってみると、ひとりの老人がいた。その名は龍来珍。中国出身の仏師だという。
龍は、大仏の設計図を握りしめていた。それをもとに、最新のテクノロジーと融合させた巨大仏像が建立される。その高さ5メートル。そして東京・明治公園に雨が降るなか集まった1万人の観衆の前でいよいよお披露目に。
龍が最後の仕上げとして仏像に魂を入れる「仏魂拳」の儀式をおこなうと、仏像の眼が開いて自ら動き出した。「大仏魂」の誕生である。
大仏魂は動くだけでなく、しゃべることもできた。「あなたのお名前は?」と聞くと「だい ぶっ こん」と重々しい声で返事が。続けて「あなたは何のために、現れたのでしょうか?」という問いには「日本の平和を守るため」。
ここまではよいが、リポーターの高田純次が脈絡もなく「3+7+5は?」と聞く。すると少し間があって「15」。スタジオでVTRを見ていたたけしが「足し算させてどうしようってんだ。しょうがねえなあ」とすかさずツッコむ。
この後大仏魂は、みんなを幸せにするために全国行脚の旅に出るという流れになるのだが、真面目なのかふざけているのかよくわからない。いや、間違いなくふざけているのだが、しゃべる5メートルの巨大大仏にはどこか厳かな雰囲気も漂っている。